4期スタート!初日から日本が誇る発酵珍味を見学【大学院4期】

発酵食大学 大学院も早くも4期め。
今回も石川県立大学を会場に全国からの受講生をお迎えします。

大学院では、発酵食を教える・伝えるための資格として、発酵食エキスパート(当大学公式認定)が取得できます。
全4日間のプログラムにはその知識・ノウハウが凝縮されています。
ややハードですが、みなさんしっかりついてきてくださいね!
午前中は小紺先生の講義&ワークショップ。
発酵のしくみや、日本の発酵食の源である糀をしっかりと学びます。

発酵調味料の効能、味わい、活用法についてはわかりやすいワークショップ形式で。
まずは甘酒をティステング。ほかの調味料とブレンドして楽しむ方法も試していただきます。
用意した甘酒は、福光屋の「糀甘酒 」、ヤマト醤油味噌 の「玄米甘酒 」、六星 の「甘酒」、
小紺先生の自家製甘酒。
これらの甘酒に、味噌や醤油、レモン汁などを加えて違いを味わいます。

甘酒のほかに、全国各地の味噌や醤油もテイスティング。
材料や工程で驚くほど変わる味わいを体感し、日本の発酵食文化の多様さにふれていただきました。

講義では、発酵食を活用する上で欠かせない、甘酒、塩糀、醤油糀の作り方も実演。
みなさんの日頃の疑問やわかりにくい点にも先生が丁寧にこたえていました。

講義の後は、ほっと一息。
今回のランチは、六星さんの「からだよろこぶお弁当」。
さきほどの甘酒テイスティングでも登場したお米自慢のお弁当です♪

ランチの間の自己紹介で、出身地や受講動機を語っていただきました\(^o^)/
主宰するカフェや教室で発酵食メニューを提案したい。
家族や自分の体調をよくしたい。
日本や石川の発酵食文化を発信したい。
など、その動機の多様さ、熱意にいつもながら驚かされます!
受講生のみなさんにも大きな刺激になったのではないでしょうか。

午後は、石川県立大学 生物資源環境学部 食品化学研究室 榎本俊樹教授の講義です。
テーマは「石川の発酵食品」。
導入では、食の安全・安心にまつわる情報を検証。
氾濫する情報にふりまわされないニュートラルな意識を持つことの大切さを認識します。
本編では、石川の代表的な発酵食の歴史や工程、その栄養価を映像とともに学びます。

講義が終わると、息つく暇もなく、県立大学から港町・美川へ移動。
世界の発酵珍味「ふぐの子の糠漬け」の産地へと赴きます。
見学させていただくのは創業180年のふぐの卵巣の糠漬粕漬製造本舗「あら与」さんの工場です。

ご案内くださるのは7代目の荒木社長さん。
日本国内で石川県でしか調理・販売を許可されていない「ふぐの子の糠漬け」を
昔ながらの製法で頑なに守り続ける信念の継承者です。

ふぐの卵巣の猛毒が、塩漬け・糠漬けの約3年の工程で消えてしまうメカニズムは未だ解明されていませんが、
その安全性などをさまざまなエピソードで楽しくうがかえました。

昔ながらの貯蔵蔵も見学。立ち込める濃厚な発酵臭にみなさん「すごい匂い!」と声をあげます。
社長さんいわく「日本人だからじきに慣れますよ。でも外国人は最後まで慣れないんですよ」とのこと。
そのとおり、しばらくするとあまり気にならなくなるから不思議です。

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フラミンゴ色の漬樽が印象的。これが微生物が生きている証なんです。

見学後にはお店に立ち寄り、ご飯の上にのったふぐの子の糠漬けを試食。
うまみと塩分がご飯にぴったり。お酒も飲みたくなってくるお味です♪

講義から、海沿いの蔵見学まで駆け抜けた初日。
発酵食の知識を学び、石川の甘酒や伝統の発酵珍味を味わい、
みなさん石川の発酵食文化を堪能していただけたのではないかと思います。

明日は調理実習&講義でさらに実践的・専門的な内容です。
発酵食を作って味わって、体験的に身につけていってくださいね。

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