意外と知らないお節料理の歴史といわれ

こんにちは。発酵食大学のゆりやんです。

年末が近づくと、「そろそろお節の準備をしなきゃ…」と少し気が重くなってしまうことはありませんか?

手間暇がかかるイメージのお節料理ですが、すべての種類を完璧に揃える必要はありません。
大切なのは、その料理に込められた「願い」を知り、家族の幸せを祈っていただくこと。
かくいう、私もおせち料理を全部一から作ったことはありません💦

この記事では、お節料理の成り立ちや、これだけは外せない「基本のメニュー」を厳選してご紹介します。

「全部は作れないけれど、大切なお正月を伝統的な料理で祝いたい」。そんな方にぴったりの、お節料理の基本知識をお届けします。

お節料理の歴史と由来

語源は「御節供(おせちく)」

もともとは、季節の変わり目である「節句(せっく)」に神様にお供えしていた料理のことでした(3月3日や5月5日なども含む)。その中でも一番重要な「お正月」の料理だけが、次第に「お節」と呼ばれるようになりました。

弥生時代〜平安時代:神事から宮中行事へ

弥生時代、中国から暦が伝わり、作物の収穫を神様に感謝する行事として始まりました。平安時代には宮中行事として「節会(せちえ)」が行われ、そこで振る舞われる豪華な料理が原型と言われています。

江戸時代:庶民への広がり

江戸時代後期になると、この習慣が一般庶民にも広がり、現在のようにお正月に家族でお節を囲むスタイルが定着しました。

なぜ「保存食」で「重箱」なの?

「かまどの神様」と「主婦」のため

お正月の三が日は「かまどの神様」に休んでもらうため(火を使わない)。一年中忙しい家事を担う女性(主婦)が、せめてお正月くらいは料理をせずにゆっくり休めるように、という願いが込められています。そのため、日持ちする濃い味付けや酢の物、焼き物が中心です。

重箱の意味

お節料理の基本メニューと込められた願い

【祝い肴(いわいざかな)三種】

黒豆(くろまめ)
意味: 日に焼けて真っ黒になるまで、マメ(勤勉・健康)に働けますように。

数の子(かずのこ)
意味: ニシンの卵の数が多いことから、子孫繁栄の願い。

田作り(たづくり)
意味: 昔、イワシを肥料にして米が豊作になったことから、五穀豊穣を願う。

(※関西では田作りの代わりに「たたきごぼう」が入ることが多いです)

【口取り・焼き物・酢の物・煮物】

伊達巻
意味: 形が巻物に似ていることから、学問成就や文化の発展。


意味: 黄金色に輝く財宝に例えて、金運上昇や商売繁盛。「勝ち栗」という言葉にも由来。

紅白かまぼこ
意味: 形が「日の出」に似ている。赤は魔除け、白は清浄を表す。

海老(えび)
意味: 腰が曲がるまで長生きできるように(長寿)。

昆布巻き(こぶまき)
意味: 「よろこぶ(養老昆布)」の語呂合わせ。不老長寿や子孫繁栄。

蓮根(れんこん)
意味: 穴がたくさん空いていることから、将来の見通しが良いように。

里芋(さといも)
意味: 親芋の下に小芋がたくさんつくことから、子孫繁栄。

いかがでしょうか?歴史や込められた思いを知ると、日本人ならお節料理という食文化を大事にしたいないう思いが強くなった私です。

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