あなたはどっち?塩麹の作り比べ『常温』or『ヨーグルトメーカー』

こんにちは。発酵食大学のゆりやんです。

塩麹といえば、もはや不動の地位を気づいた発酵調味料と言えますね。発酵食大学のサイトを見ていただいている方は、自分で手作りされている方も多いと思います。

さて、この塩麹は、「塩と麹と水を混ぜるだけ」でできる簡単な調味料。
常温で毎日1回混ぜながら、10日ほど置いて作る方法と、ヨーグルトメーカーなどを使って加温して6時間程度で作る方法がよく知られています。

受講生さんからも、「どっちで作るのがいいですか?」とか、「どっちが正解?」といった質問をよくいただきます。
さあ、正解なるものがあるのかどうか?作り比べる実験をしてみました。

塩麹のレシピ

どちらも全く同じ原材料を使って実験します。レシピは以下の通り。

  • 乾燥麹:200g
  • 塩:70g
  • 水:270g

12%程度の塩麹が出来上がります。このレシピで常温とヨーグルトメーカーで作り比べます。

 

できあがりの結果

出来上がった塩麹を味比べすると、ヨーグルトメーカーで作った方が甘くてとろとろです。常温のほうはさっぱりした味わいです。

常温(7〜10日間で完成) ヨーグルトメーカー(60℃・6時間で完成)
白い 少しベージュ色
テクスチャー さらっとしている
麹の粒はかため
どろっとしている
麹の粒は柔らかくとろとろ
甘味・うま味ともに穏やか 甘味・うま味ともに濃厚

 

なぜ味わいが違うの?

これには科学的な理由があります。麹に含まれる酵素たちが最も元気に働く「ゴールデンタイム」を作り出せるからです。

甘味のヒミツ

糖化酵素(アミラーゼ)が最も活性化するのが60°C前後。お米のデンプンを素早く、強力に甘い「糖」に変えてくれます。

うま味のヒミツ

タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)は、40〜50°C程度で活発に働くものと、50〜60°Cで活発に働くものがあります。料理にコクを出したりする「アミノ酸」が短時間でたっぷり生成されるため、うま味が増すのです。

常温だと、この酵素のパワーが100%発揮されるまでに時間がかかり、その間に少しずつ酸味(乳酸発酵)が出てきますが、60°Cなら美味しいところだけをイイトコ取りできると言えます。

ですが、常温でつくる塩麹も、その作る過程で「毎日混ぜて、美味しくな〜れと育てている感覚」があり、その方が達成感がある!という方もいらっしゃいますし、常温で作った味わいのほうが好きという方もいらっしゃいます。

どっちが正解?を決めるのは、メーカーであるあなた自身と言えますね。

私、ゆりやんはヨーグルトメーカーでつくる塩麹が好きなので、加温(ヨーグルトメーカー)推しです!

加温すると菌が死んじゃうのでは?加温製で高まる安全性

60℃で加温すると、麹菌が死んでしまうのでは?と心配される方が多くいらっしゃいます。その心配から常温で作っているという方も多いのでは?

でも、安心してください!
塩麹を仕込んだら、最初は生きているかもしれませんが、麹菌は徐々に死んでいきます。なんといっても10%以上の塩攻めにあって、さらには水責めにも遭うのですから!
多くの微生物は塩分が10%超えると生きていられません。麹菌は生きていくのに酸素を必要とする菌なので水を入れられては生きていけません。なので、常温であろうが加温しようが死んでしまいます。

麹菌の生き死には塩麹にはそれほど問題ではないのです。私たちは麹に付着している酵素を使ってでんぷんやタンパク質などを分解して美味しくすることを目的にしているのです。

食中毒の原因となる多くの雑菌は、20〜40°Cくらいの「ぬるい温度」が大好き。常温で何日も置いておくのは、実は少しリスクがあるんです。まあ、塩分が10%以上あるので、常温においても基本はそれほど腐敗を気にする必要がありませんが・・・。

その点、60°Cは多くの雑菌が活動できない温度域。
「清潔な容器で、一気に高温で仕上げる」というプロセスは、まさにプロの醸造現場でも行われている「火入れ」に近い安心感があります。

手作り発酵食品に超おすすめの道具

塩麹、醤油麹、甘酒、白味噌、ヨーグルトなど毎日の食卓を彩る発酵食品を手作りしたいという方は、ヨーグルトメーカーがあると大変便利。安心して安定したものが作れますよ。

中でも、ガラス容器がおすすめです。

ガラス容器がおすすめな理由

塩麹のアレンジバーションで、生姜麹やにんにく麹、トマト麹、カレー麹など様々な麹調味料を作りたくなると思うのですが、その度にニオイや色が容器についてしまうのが、ちょっと面倒ですし見た目も悪くなります。プラスティック容器の場合は混ぜたりしているうちに細かい傷がつき、ニオイや色が容器について取れにくくなります。

その点、ガラス容器はその心配がなく清潔に使い続けることが可能。ゆりやんは断然ガラス容器をお勧めします。

 

発酵食大学で使いやすいガラス容器のヨーグルトメーカーをピックアップしています。麹とレシピ本もセットしたスターターセットが大人気ですよ。このセットがあればいつも美味しい手作り調味料が安定して作れること間違いなしです!

このブログを書いた人 発酵食大学のゆりやん

2013年に石川県の醸造メーカーの協力を得て発酵食大学を立ち上げました。企画会社である株式会社ウーマンスタイルの代表取締役でもあり、「石川県をキャンパスに見立てて発酵を学ぶなら石川へ行こう!」を合言葉に発酵のプラットフォームを目指してスタート。醸造メーカーと生活者をつなぐ取り組みになればと発酵食大学を運営しています。今は金沢校・京都校・東京校でも講師を努めています。
取得資格:女子栄養大学 食生活指導士、フードコーティネーター

52歳から始めたYouTube「発酵食大学」で、「簡単で美味しくてヘルシー」な料理を提案中

 

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