
こんにちは。発酵食大学のゆりやんです。
みなさんは、料理の基本とも言える、出汁をどのようにしてとっていますか?
- 鰹節と昆布の合わせ出しを毎回とっている!?
- お手軽に顆粒だしを使っちゃう。でもちょっと罪悪感があったりして・・
- 日々のお料理はなんといっても出汁パックが楽ちん!
など、出汁にまつわるエピソードは日々の暮らしの中でたくさんありそうですね。
私は、味噌汁などには、出汁パックを活用していたのですが、
最近は水だしでお手軽な昆布出汁を使うことが多くなりました!
いままでなんだったの?濃厚な「昆布水」の感動
少し前から、水に昆布を一晩漬けておく「昆布水」を作って、日々のお料理に活用しています。
ただ、スーパーで購入した昆布を水につけておく昆布水だとちょっと物足りないなと感じることが多々あったのです。
奥井海生堂さんの羅臼昆布を使ってみて驚いたのが、スーパーで購入するいつもの昆布とは全く違う、その「濃厚さ」です!水に浸しておくだけで、ものすごく濃くて甘みのある美味しいお出汁が取れるんです。

そして、もう一つ激推ししたいのが「粉末昆布」。

「手軽に済ませたいけれど、市販の顆粒だしを使うのはちょっと罪悪感がある…」という方に、まさにぴったり!無添加の自然の旨味なので、お味噌汁や炒め物などに少量いれるだけで、一気に本格的で濃厚な昆布出汁の味わいをプラスすることができます。
昆布の分類と、それぞれに合う料理
一口に昆布と言っても、産地や種類によって味わいや適した料理が異なります。日本の食卓を彩る代表的な4つの昆布の特徴と、合う料理をまとめました。
奥が深い昆布の魅力に迫ります!
1. 羅臼(らうす)昆布:濃厚で香り高い、だし昆布の王様
特徴:茶褐色で幅広、黄色味を帯びた非常に濃厚でコクのある高級な出汁が取れます。香りが強く、出汁そのものの旨味を味わうようなお料理に最適です。
合う料理:味噌汁、鍋料理、めんつゆ、煮物。
2. 真(ま)昆布:上品で澄んだ甘み
特徴:繊維が柔らかく、濃くてほんのり塩味を感じる、上品な甘みとコクがある澄んだ出汁が取れます。
合う料理:お吸い物、鍋物、塩ふき昆布、とろろ昆布。
3. 利尻(りしり)昆布:料亭の味。透明で風味豊か
特徴:真昆布よりやや硬めで、あっさりとほんのり甘みを感じる、透明で風味の良い高級出汁が取れます。京都の会席料理などでよく使われます。
合う料理:お吸い物、湯豆腐、千枚漬け。
4. 日高(ひだか)昆布:出汁にも食べるのにも万能
特徴:繊維が柔らかくて肉厚、火が通りやすいのが特徴です。出汁をとるだけでなく、昆布そのものを食べる料理に向いています。
合う料理:昆布巻き、おでん、佃煮。
昆布出汁と水の関係
昆布出汁というと、京都の料亭を思い浮かべてしまうのですが、この出汁と水の関係を調べてみると面白いことがわかりました。
京都(関西)の「軟水」と昆布の完璧な相性
京都をはじめとする関西地方の地下水は、ミネラル分(カルシウムやマグネシウム)が非常に少ない「超軟水」(硬度約30〜40mg/L程度)です。これが昆布出汁にとって最高の環境を作ります。参考(京都市上下水道局)
旨味が溶け出しやすい: 昆布の旨味成分である「グルタミン酸」は、水中のミネラル分が多いと結合してしまい、外に溶け出しにくくなります。軟水だとミネラルが邪魔をしないため、昆布の旨味が100%引き出されます。
えぐみやぬめりが出ない: ミネラルは昆布のぬめり成分(アルギン酸など)とも反応してアクを生み出します。超軟水を使うことで、料亭で味わうような「色が薄く、澄み切っているのに旨味が深い」上品な出汁が取れるのです。
関東の「少し硬い水」と鰹節の文化
一方、関東ローム層を通って湧き出る関東地方の水は、関西と比べるとミネラル分が多い水質(硬度約60〜80mg/L程度)です。世界基準で見ればこれでも十分「軟水」なのですが、関西に比べると「少し硬度が高い軟水」と言えます。参考(東京都水道局)
昆布の旨味が出にくい: 江戸時代、北海道から運ばれてきた昆布を関東の水で煮出しても、ミネラル分が邪魔をして関西ほど美味しい出汁が引けませんでした。
鰹節(イノシン酸)は水質の影響を受けにくい: そこで重宝されたのが鰹節です。鰹節の旨味成分である「イノシン酸」は、関東の水質でもしっかりと溶け出します。
生臭さを消す効果: むしろ、水に含まれる適度なカルシウムなどのミネラル分が、魚特有の生臭さやエグみを抑えてくれるというメリットもありました。
さらに、関東で発展した色が濃く香りの強い「濃口醤油」には、上品な昆布出汁よりも、ガツンとパンチのある鰹出汁の方がバランスが良かったことも、「関東=鰹出汁」の文化を決定づけました。
食文化はその土地ならではの環境と食材がうまく融合した先人の知恵の結集なのですね。
関西と関東では多少の水の硬度が違うということがありますが、世界的に見れば日本の水は出汁がでやすい軟水!
出汁を取るのが面倒なら、粉末昆布を活用すれば罪悪感もなく美味しい出汁を取り入れることができます!
明治4年創業。老舗「奥井海生堂」の歴史
発酵食大学購買部(オンラインショップ)でお取り扱いする奥井海生堂さんは、福井県敦賀市に本社を構える高級昆布の専門店です。
江戸時代から北前船(松前貿易)による北海道交易における関西の玄関口として栄えた敦賀の地で、明治4年(1871年)に創業しました。150年以上にわたり伝統を守り続けています。
明治中期からは、曹洞宗大本山永平寺の御用達として昆布を納め、精進料理の味わいを支えてきました。大正から昭和初期にかけては、美食家として名高い北大路魯山人をはじめ、京都の高級料亭との取引も始まり、現在では世界中の有名シェフから高い評価を得ています。
収穫された天然昆布を専用の昆布蔵で2〜3年寝かせて旨味を最大限に引き出す「蔵囲(くらがこい)昆布」など、職人の目利きと伝統技術が詰まった最高級の昆布を生み出し続けている老舗です。
当店で取り扱うのは、これらの中でもひときわ濃厚なコクと旨味を持つ「羅臼昆布」です。
いつものお料理がワンランクアップすること間違いなしの奥井海生堂さんの昆布。ぜひご自宅で、本物の「旨味」を取り入れてみてくださいね!
羅臼昆布の出汁を味わいたい方はこちら
羅臼粉末昆布
顆粒出汁のように手軽に使える昆布100%粉末。味噌汁の出汁として小さじ1/2杯程度いれるだけで美味しい出汁が取れます。
このブログを書いた人 発酵食大学のゆりやん
2013年に石川県の醸造メーカーの協力を得て発酵食大学を立ち上げました。企画会社である株式会社ウーマンスタイルの代表取締役でもあり、「石川県をキャンパスに見立てて発酵を学ぶなら石川へ行こう!」を合言葉に発酵のプラットフォームを目指してスタート。醸造メーカーと生活者をつなぐ取り組みになればと発酵食大学を運営しています。今は金沢校・京都校・東京校でも講師を努めています。
取得資格:女子栄養大学 食生活指導士、フードコーティネーター
YouTube「発酵食大学」で、「簡単で美味しくてヘルシー」な料理を提案中








