発酵食大学には、地元の食文化を担う発酵食の専門家がさまざまな形で参加しています。発酵食の美味しさの秘密、便利な活用法、幅広い可能性などその奥深い魅力を伝えます。

発酵食大学 大学院で教えてくれる先生

北陸学院大学

enomoto

榎本 俊樹 教授

所属学部
健康科学部 栄養学科
学位
農学博士
研究テーマ
アジアの水産発酵食品に関する研究
蜂産品に関する研究
地場産農産物に関する研究
社会貢献活動
金沢市食育実践本部副本部長
金沢市地場産農産物学校給食利用拡大検討委員会委員委員長など
tawara

俵 万里子講師・管理栄養士

所属
北陸学院大学 健康科学部 栄養学科(2024年度4月~)
2023年度3月までは、北陸学院大学短期大学部 食物栄養学科所属
学位
博士(保健学)
専門
生活科学
研究テーマ
調理教育に関する研究 若年女性のやせ志向に関する研究 地産地消・機能性に着目したスイーツに関する研究
社会貢献活動
金沢市学校保健事業「すこやか発育相談」講師 石川県保育士等キャリアアップ研修講師など

石川県立大学

koyanagi

小栁 喬 准教授

所属学部
食品科学科 食品製造系
学位
博士(生命科学)
研究テーマ
微生物に由来する遺伝子
タンパク質の機能解析とその応用
芳香族アミノ酸代謝を中心とした微生物機能解析
発酵食品に含まれる微生物の解析
社会貢献活動
石川県特産の発酵食品から分離した乳酸菌を産業に還元し利用可能性を模索するなど、公設試験場や地元企業と緊密に協力しながら地域密着型研究を推進。
地元企業に遺伝子解析による菌種同定技術を指導するなど、今後の食品分野での技術進展を見据えた産学交流・協力を行っている。

近畿大学


栗原 新 准教授

所属学部
生物理工学部 食品安全工学科
学位
博士(生命科学)
専門
応用微生物学
ジャンル
科学・技術/遺伝子・DNA技術
コメント
食中毒、疾患の原因は様々な細菌です。また、近年、急速に研究が進んでいる腸内細菌の一部は様々な慢性疾患の原因であるかもしれません。この研究室では、様々な細菌の遺伝子の機能を解明し、得られた知見をもとに様々な細菌を精密に制御することで、人類の健康寿命の延伸に役立てることを目的に研究を行います。
研究事例
研究事例はこちら

発酵食大学で教えてくれる先生

金沢本校ものしり博士

kinjyo-yoshida

納豆博士
吉田 圭吾さん

地元に愛される”地産地消”納豆を作っています。 納豆の美味しい食べ方をみなさんとともに楽しみたい!

株式会社金城納豆食品

県内で唯一、納豆製造工場を持つ会社。「地産地消」にこだわり、地元白山の伏流水や石川県産大豆を使った商品を打ち出す。大豆だけでなく納豆菌までもが地元産の「そらなっとう」はタレにも大野醤油を使用した「オール石川県産」の納豆。黒大豆を使用した「黒大豆納豆」は関東や関西などの都市部で人気。安心・安全で現代の生活感覚に適した商品づくりに努め、常に一歩先の品質を目指している。

shijimaya

かぶら寿し博士
四十万谷 正久さん

発酵は「子育て」に似ています。作る側の一方的な思いだけではうまくいきません。小さな生き物たちに感謝して風土とともに製品を育てていきたい。その思いで職人たちと作業蔵に入ります。野菜、漬物、麹、金沢の風土…。さまざまな魅力をお伝えします。 一緒に楽しみましょう!

株式会社四十萬谷本舗

創業明治8年(1875)。加賀百万石の伝統の技を受け継ぐ金沢漬物の老舗「四十萬谷本舗」。主力商品はかぶら寿し、大根寿しなど。本当の旬、安全で良い素材を求めて四十萬谷ファームを設立し、百万石青首かぶらやナスなどを栽培している。2005年には、かぶら寿し職人の権野晃氏が国内で唯一の「かぶら寿しマイスター」(財団法人日本特産農産物協会)に認定されている。

takano

お酢博士
髙野 博之さん

お酢って、お酒から作るってご存知でしたか? 米酢の元となる日本酒作りには「糀菌」や「清酒酵母」の力を、日本酒を食酢に変える時には「酢酸菌」の力を借りるように、食酢作りには発酵が深くかかわっています。手間暇かけてできるお酢は、人類最古の調味料とも言われます。奥深い「酢」の世界へようこそ。

株式会社高野酢造

石川の加賀料理や郷土料理に欠かせない酢。米酢の製造には元となる日本酒が必要なため、同社では霊峰白山の伏流水を使用し、冬季に日本酒を醸造している。2010年より石川県産米のみを使用した米酢を製造。安全安心な食酢作りを徹底させるため、ISO9001の認証を受け、品質管理に努めている。


日本酒博士
上松 昇さん

お米を発酵させることで得られる恵みは、限りなく広がっています! さまざまな分野で輝く「醗酵の力」をお伝えします!

株式会社福光屋

寛永2年(1625)創業、金沢で最も長い歴史を持つ酒蔵。霊峰白山から百年の歳月をかけて酒蔵に湧き出る清冽な仕込水と、契約栽培による良質な酒米に恵まれ、伝統の職人技を受け継ぎながら酒造りを続けている。2001年より、米と水だけで作る純米蔵を実現。長年培ってきた米醗酵技術と最新の研究を融合させた「米×醗酵」の力を活かし、化粧品や食品開発に積極的に取り組んでいる。

yamato

醤油・味噌博士
山本 晴一さん

日本人の知恵の塊である日本型食生活=「一汁一菜に一糀」をおすすめします。続けていくうちに、腸内環境が整い、健康な身体とお肌になっていきます。キレイな腸は発酵食から。わたしたちは「発酵食美人」を応援します!

株式会社ヤマト醤油味噌

日本の醤油五大産地のひとつ、金沢市大野町で創業100年余り。主な原材料をすべて国産品とし、伝統製法で仕上げる「プレミアムライン商品」は当社が誇る品質第一・安全安心の発酵食品シリーズ。糀を使ったオリジナル調味料やドレッシングなども開発し、発酵食のよさを家庭で実感できるよう、現代的なアレンジの効いた使い方を幅広く提案している。

rokusei

お米博士
輕部 英俊さん

日本人が何百年もの間、自然の恩恵と人の努力によって作り上げた農業や食の大切さを継承していきたい。日本の素晴らしい食文化である「糀」「発酵食」を支えるお米を作っているのは私たち農家です! 農業の現状を見つめ、次世代に正しい食を伝えましょう!

株式会社六星

「日本の農業をより良いものに変えたい。活気のある産業に変えたい」との志をもった地元農家たちが結集し、2007年に設立。土作りからこだわった自家栽培の農産物や、餅や惣菜、弁当などの自家加工品など、自分たちが納得できる商品を提供する。通販や県内3つの直売店を通じて顧客とのふれあいや情報交換も大切にしている。金沢駅百番街店と長坂店には飲食スペースもあり、女性に人気。

horinyugyo

ヨーグルト博士
堀 初治さん

お腹の乳酸菌は、お腹で増やすか、外から(食事)で摂らなければなりません。有用腸内乳酸菌が減ると大変。良い乳酸菌をたくさん摂りましょう。

株式会社ホリ乳業

創業80年を超える乳業メーカー。草地酪農のホリ牧場のこだわり生乳を原料に、生産・加工・販売も産直一貫体制で味・安全性ともにハイクオリティな製品を食卓に届けている。独自の乳酸菌と発酵技術で、添加物が少なく、健康を増進し、機能性もあり、それでいて美味しいヨーグルトを開発している。

京都校ものしり博士


日本酒博士
田島 義史さん

日本酒の原材料は米・水・麹とシンプルです。しかし米の磨き方(精米歩合)、麹の出来などにより、全く違うお酒が醸せます。何年酒造りに携わっても、毎回一年生の気持ちです。多くの皆様に奥の深い酒造りの魅力をお伝えしたいです。

株式会社北川本家

日本有数の酒どころ伏見は、古来「伏水」と記されたように良質の地下水が豊富に湧き出る地です。この伏見という豊かな水に恵まれた環境のなかで、北川本家は江戸時代の初め明暦三年(1657年)の創業以来360年以上、酒造り一筋で京都の食文化とともに歩んできた老舗蔵元です。全国新酒鑑評会においても18回の金賞を受賞し、卓越した酒造りの技は全国に知られています。


種麹博士
助野 彰彦さん

日本を代表する発酵食品(日本酒、味噌、醤油、みりん、酢、甘酒、塩麹等)を造るには 必ず「麹菌」を必要とします。あまり知られていませんが、「麹菌」は「国菌」と位置付けられています。そんな微生物「麹菌」の性格やその働きをお伝えし、種麹屋という仕事を知っていただければ幸いです。

株式会社菱六

菱六は300年以上もの間、麹座(こうじざ)発祥の地 京都で「麹菌」を培養、「種麹」あるいは「もやし」として、全国の醸造メーカーに販売している種麹屋(もやし屋)です。菱六の店頭に掲げている看板には「根元」という言葉が記されています。日本の発酵食品を作る大元としての自負を持って仕事をせよ、という意味が込められていると解釈しています。現在は、種麹(もやし)を造りつつ、近年需要が増えた米麹を乾燥麹として通年販売、生麹として冬季限定で販売しています。また、乾燥米麹を低温でパウダー化した「米麹パウダー」も販売しています。使い方が開発途上です。皆さんのお知恵を借りたいと考えています。それ以外に、「こうじ体験講座」等各種講座も開催しています。


納豆博士
藤原 和也さん

日本の食文化の中心は米と大豆(味噌、醤油、豆腐、酒など)です。その米(稲に付着している納豆菌)と大豆との出会いから生まれた納豆は、今私たちが思う以上に重要な食べ物であるとお伝えしたいです。

藤原食品

大正14年京都鞍馬口で創業。創業時より変わらず家族と近所のお母さんたちとで丁寧に大豆本来の味・風味・食感を活かした納豆を作っています。最近は若い仲間たちが加わり、思わず2度見してしまうシリーズやイベント出店などワクワク、ニヤッとしてしまう事に取り組んでおります。油断は禁物ですよ。


お酢博士
村山 浩一さん

お酢はお米から麹菌、酵母菌や酢酸菌と様々な菌の力で発酵し作られます。お酢も含めて様々な発酵食品は菌(微生物)という存在が発見されるはるか昔から、先人たちの知恵と経験により作られ、私たち日本人の食と健康を守ってきました。お酢を通してそうした歴史や技術、発酵や醸造の面白さをお伝えし、よりお酢や発酵食品に興味を持っていただけるよう頑張りたいと思います。

村山造酢株式会社

千鳥酢の創業は江戸享保年間(1716年~1730年)。当初は酒、味噌、醤油を商っていましたが、順次食酢の製造を始めました。京都では元禄時代(1688年~1703年)に友禅染めが盛んになり、その色止めに酢が使われたため酢屋が江戸時代には急増しました。その後、明治になり色止め用のお酢は次第に工業用の酢酸に置き換わり酢屋は減少しました。一方で、村山造酢はもともと染色の色止め用でなく食用のお酢“食酢”を専業としており、まろやかな味と香りが京料理に合うお酢として、京料理とともに歩み、今日まで続いています。

発酵食大学講師


川崎 雅子さん

食べることは生きること、家族の健康は私の手の中にある

昔からお料理は大好きでした。身体によい方向に導くもの、そうでないもの、 たくさんのカタカナの調味料など、何も考えずに過ごしていた頃から。やがて家族 を持つようになり、子供が病気になって初めて、「食べることは生きること、家族 の健康は私の手の中にある。お母さんが笑顔なら家の中が明るくなるのではないか 」と気づきました。丁寧に作った料理は細胞のひとつひとつに届き未来の身体を作ってくれます。「発酵食は未来食」と言われる所以でしょうか。様々な食べ物に関 して学ぶうち、「日本の伝統食=発酵食」の、当たり前になりすぎていた故に通り 過ごしていた素晴らしさにも目覚めました。そして、甘くも辛くも酸っぱくもお酒 にまでなる日本独自の菌「糀」の奥深さを学びたくなり、発酵食大学院へ。ここで 「発酵は科学」であることを再認識しました。発酵の過程でそれまでなかった様々 な栄養素を生み出し、なんといっても美味しくしてくれる、しかも時短で簡単に毎 日の食事に取り入れられる! そんな目に見えない微生物の世界へますますのめり込んでいきました。腸内環境を整え、代謝や免疫力を上げ、体調が整うだけでなく 性格もやわらかくしてくれる発酵食。今ではその魅力にすっかり憑りつかれています。

プロフィール

京都市在住。発酵食大学院5期卒業 発酵食エキスパート1級 国際薬膳調理師 食育豆腐インストラクター 野菜ソムリエ 花・芸術文化協会テーブルコーディネートディプロマ 京都で手作り味噌教室、発酵食料理教室を開催 。近況はこちらへ。


堀 いずみさん

発酵食を一過性のものにしたくない

体調を崩し、薬の副作用でも悩んだことをきっかけに、食を見直して体質改善しようと思い立ちました。NHKの「あさイチ」で小紺先生の発酵食料理を見て試したところ、これまで食べたことのない美味しさを発見!体調もどんどん回復していきました。 「発酵食を知りたい」という気持ちはますます高まり、発酵食大学の東京サテライト講座を数回受講。石川県での大学院の開校を知って、遠さに迷いながらも参加を決心しました。結果は正解。大学院は大学教授の専門的な授業、蔵元見学、料理デモと、これまでの学びに足りなかったものを満たしてくれました。石川県で発酵食が暮らしに根ざしている様子を目の当たりにして「発酵食を一過性のブームに終わらせたくない」との思いも一層強まりました。 都市部には、働く女性の増加で食がおろそかになっていたり、食の乱れが引き起こす子どもの味覚障害など深刻な問題があります。発酵食はきっとその突破口になってくれるはず。これからも知識を深めながら、発酵食のすそ野を広げていきたいと考えています。

プロフィール

東京都在住。発酵食大学院1期卒業 発酵食エキスパート1級 一般社団法人日本発酵文化協会 発酵マイスター、フードコーディネーター。東京のカフェやワークスペースで発酵食講座を開催。近況・スケジュールはブログ「izumiのNo 糀, No Life」へ。


成田 由里さん

忙しい人こそ、発酵調味料を味方に!

石川県にはいしるや、かぶら寿し、ふぐの卵巣のぬか漬けなどユニークな発酵食品がつくられています。しかしながら、現代人の食の洋食化により古来からの発酵食品や発酵調味料は家庭の食卓に登る回数が減ってきているのが現状です。忙しい私たちは仕事に追われ、毎日インスタントや加工食品に頼り罪悪感を持ちながら日々の食事作りに奮闘しています。微生物の恩恵を受けた発酵食品は、そんなあなたの救世主。忙しい現代人が発酵食品を活用して楽して食卓を豊かにしてほしい。発酵食の造り手と生活者の架け橋となって、造り手の思いを届けたい。発酵食大学は、そんな思いで始まりました。発酵のチカラを借りれば食生活がシンプルでかつ豊かになります。真摯に発酵に向き合うメーカーが日本中にいることを知って、その声を聴き、舌で味わいましょう。あなたの食卓が地域を元気に変えていくのです。発酵食大学は、もう一度大人が食を学ぶ食育の場。インプットだけではなく、たくさんのアウトプットを通じて、自分の生活に取り入れて行きましょう。

プロフィール

金沢市在住。株式会社ウーマンスタイル代表取締役社長。フードコーディネーター。

発酵食エキスパート

発酵食大学大学院を卒業し認定試験に合格した方は、発酵食の知識及び教えるテクニックを習得したエキスパートとして発酵食大学の認定校の開設や講師として活動できます。現在活躍中の発酵食エキスパート一覧はこちらです。

通信部