「手作り味噌に挑戦したいけれど、どんな容器を選べばいいの?」「プラスチックやホーロー、カビにくいのはどれ?」そんな疑問をお持ちではないですか?
味噌作りにおいて、容器選びは失敗を防ぐための重要なポイント。
そこで今回は、発酵食大学の講座でも実際に生徒さんにお伝えしている、失敗しない手作り味噌の容器の選び方を解説します。
容器とあわせて揃えておきたい、あると便利な道具についてもご紹介します。

まずはこれだけ!味噌作りに必要な道具リスト

味噌づくり初心者の方は、いざ仕込みたい!と思っても、何から揃えればいいか分からなくなってしまいますよね。
まずは、これさえあれば始められる「基本の道具」をざっと確認しましょう。
- 保存容器(ストッカー):味噌を熟成させる「家」です。
- 中蓋(押し蓋):味噌の表面を平らに保ちます。
- 重石(おもし):カビや腐敗を防ぐために必須です。
- ラップ または ポリ袋(45L):空気を遮断するために使います。
では、一番悩みやすい「容器選び」から詳しく解説していきますね。
手作り味噌の容器、どれにする?おすすめ3選
味噌を仕込む際、一番重要になるのが保存容器です。 「とにかく安く済ませたい」「見た目にもこだわりたい」「本格的な味を目指したい」など、重視するポイントによっておすすめが変わります。
ここでは、発酵食大学がおすすめする3つのタイプをご紹介します。
デザインと機能性の両立「ホーロー容器」

(おすすめ:野田琺瑯 ラウンドストッカーなど)
「道具は見た目も大事」という方には、ホーローがおすすめ。
真っ白で清潔感のあるデザインは、キッチンに置いてあるだけで気分が上がりますよね。
ホーローは鉄の表面にガラス質を焼き付けた素材なので、酸や塩分に非常に強いという特徴があります。
塩分を含んだ味噌を長期間入れておいても、容器が傷んだり成分が溶け出したりする心配が少なく、安心して熟成させることができます。
野田琺瑯などの直火OKな容器を選べば、「大豆を水に浸す → コンロで煮る → 潰して仕込む」という工程が、これ一つで完結します。
洗い物が減るのは助かりますね。
また、匂い移りや色移りがしにくいのも嬉しいポイント。
プラスチックだと長年使うと匂いが染み付いてしまうことがありますが、ホーローなら洗えば綺麗になります。
内側が白いので、味噌の発酵具合や、もしもの時のカビの発生にもすぐに気づきやすいですよ。
- メリット:酸や塩分に強く、耐久性が高い。匂いや汚れがつきにくく衛生的。直火にかけられる(商品による)。
- デメリット:プラスチックに比べると価格が高く、少し重い。衝撃で欠けることがある。
- 向いている人:道具を長く使いたい人、おしゃれでシンプルな容器で作りたい人
コスパ最強で手軽な「プラスチック容器」

(おすすめ:無印良品のバケツ、ホームセンターの樽など)
「初めてだし、まずは手軽に始めたい」という方にはプラスチックが最適です。
なんといっても「軽い・安い・割れにくい」の3拍子が揃っています。
ホームセンターなら数百円で手に入りますし、無印良品の蓋付きバケツなら見た目もシンプル。
気負わずにスタートできるので、初心者さんの強い味方です。
- メリット:安価で入手しやすい。軽くて扱いがラク。サイズ展開が豊富。
- デメリット:長年使うと匂いや色がつくことがある。傷がつくと雑菌が入りやすい。
- 向いている人:コストを抑えたい人、初めて挑戦する人。
(写真は無印良品のフタ付バケツです)
香りや味にこだわる本格派なら「木桶」

(おすすめ:杉樽など)
「せっかく作るなら、昔ながらの本格的な味にしたい!」そんな発酵沼にハマった方におすすめしたいのが、憧れの木桶です。
木桶の最大の魅力は、なんといっても香りの良さ。
熟成中に杉などの木の香りがほんのりと味噌に移り、蓋を開けた瞬間、どこか懐かしく食欲をそそる香りが漂います。これはプラスチックやホーローでは味わえない特権です。
また、木は呼吸をしているため、味噌にとって最適な水分量を保ってくれるのも特徴。
使い続けるうちに、桶の木目に蔵付き酵母のような自分だけの菌が住み着くようになり、年々我が家だけの美味しいお味噌ができるようになるんです。
これは木桶ならではのロマンですよね。
ただ、ホームセンターや雑貨店ではなかなか売っていないのが難点です。
購入する場合は、専門店やネット通販で探す必要があるため、プラスチックやホーローに比べると少し手に入れるハードルが高いかもしれません。
- メリット:木の香りが移り、風味豊かな味噌になる。通気性が良く発酵環境として最高。菌が住み着き、味が深くなる。
- デメリット:使用前の準備や乾燥防止など、管理に手間がかかる。実店舗では売っていないことが多く、入手しにくい。価格が高い。
- 向いている人:本格的な味と香りを追求したい人、道具を育てる楽しみを感じたい人。
迷ったらここをチェック!容器サイズの選び方

「どのサイズを買えばいいの?」と迷ったら、ぴったりサイズの容器よりも少し余裕のある容量の方が、管理がしやすく失敗が少なくなります。
作る味噌の量の少し大きめを選ぶのがポイントです。
味噌は1kgあたり約1.2〜1.3Lの体積があり、さらに発酵中のガス抜けや重し、表面保護のための余白が必要です。
サイズが小さすぎると重石が入らず、大きすぎるとカビの原因になる空気に触れる面積が増えてしまいます。
重石を乗せるスペースが必要なので、ギリギリのサイズではなく余裕を持たせましょう。
目安として、以下のサイズを参考にしてみてください。
- 味噌 10kgを作る場合:容量 15〜18リットル 程度の容器
- 味噌 5kgを作る場合:容量 8〜10リットル 程度の容器
容器と一緒に揃えたい!失敗を防ぐ3つの道具
容器が決まったら、あともう少し!
カビさせずに美味しいお味噌を育てるために、セットで用意してほしい道具たちです。
中蓋(押し蓋)

味噌の上に直接乗せる板のことです(プラスチック製や木製があります)。
これを敷くことで、重石の力が味噌全体に均等にかかるようになります。

平らな重石ではないものを使う場合、そのまま乗せるとだんだん味噌の中に埋没していってしまいます。
もし専用の蓋がない場合は、容器のサイズに合う平らなお皿でも代用できますよ。
重石(おもし)

「重石って本当に必要ですか?」とよく聞かれますが、実は味噌作りでは欠かせない存在です。
重石をしないと、発酵の過程で出るガスによって味噌の中に気泡ができやすくなり、空気が入り込んでしまいます。また、水分がうまく上がらず表面が乾きやすくなるため、カビが発生する原因にもなります。
重石は、味噌を空気から守り、発酵を安定させるための大切な役割を果たしているのです。
専用の漬物石(トンボなど)が便利ですが、なければ塩を詰めたビニール袋(1kg×2個)や水の入ったペットボトルでも代用可能です。
しっかり重さをかけて、悪い菌からお味噌を守りましょう。
(写真はトンボの漬物石です)
ラップとポリ袋(45L)
最後の仕上げに欠かせないのが「空気の遮断」です。
- ラップ:仕込んだ味噌の表面にピタッと密着させて、空気に触れさせないようにします(ここがカビ対策の最重要ポイント!)。
- 大きなポリ袋(45L):容器全体を覆うのに使います。
【裏技】ポリ袋仕込み 容器の中に大きなポリ袋を敷き、その中に味噌を詰めていく方法もおすすめです。 最後に袋の口を縛れば密閉性が高まりますし、容器に味噌が直接つかないので、片付けが驚くほどラクになりますよ。

できあがった味噌のおすすめ保存容器

普段メインで使っているのは、野田琺瑯「持ち手付きストッカー(角型L)」です。
真っ白で清潔感のある見た目と、機能性を兼ね備えた琺瑯(ホーロー)製で、匂いや塩分の強い味噌の保存に最適です。
おすすめの理由は、その絶妙なサイズ感。
市販のパック味噌(750g)なら余裕で入りますし、手作り味噌を1kg程度小分けにしてもまだ余裕がある約1.2リットルの容量です。頻繁に樽から詰め替える手間が省けるので助かっています。
また、味噌は意外と重たいですが、大きな持ち手がついているため、冷蔵庫の奥や高い棚に入れても片手でサッと取り出せます。毎日の味噌汁作りのストレスが減る嬉しい設計です。
少量を保存する場合
少ない容量を詰め替える際には、野田琺瑯の小さいサイズや無印良品のバルブ付きホーロー容器を使うこともありますし、中身が見えるWECKのガラス瓶に入れることもあります。

保存容器選びのポイント
ガラスや琺瑯は、酸や塩分に強く、細菌が繁殖しにくいのが特徴です。プラスチック容器のように味噌の匂いや色が染み付く心配がなく、いつまでも清潔に使えるのでおすすめです。

お気に入りの道具で、味噌作りを楽しもう

味噌作りは、一度仕込めば半年〜1年は付き合うことになる長期プロジェクトです。
だからこそ、機能性はもちろん、「見ていて嬉しい」「使いやすい」と思える道具を選ぶことが、長く楽しむコツかもしれません。
「手作り味噌、やってみたいけど大変そう…」そう思っていた方も、お気に入りの容器や道具が一つ見つかるだけで、グッとハードルが下がったのではないでしょうか?
自分で仕込んだお味噌は、まるで我が子のように愛おしいものです。
仕込んでから半年後、ドキドキしながら蓋を開けた瞬間の香りと感動は、手作りした人にしか味わえない特権です。
道具が揃えば、あとは大豆と麹と塩を混ぜるだけ。
ぜひ今年の冬は、世界に一つだけの美味しい「手前味噌」作りにチャレンジしてみてくださいね。
発酵食大学では、皆さんの味噌作りを応援しています!
手作り味噌を味わい尽くす!おすすめ活用レシピ5選

手作り味噌が完成したら、まずはそのまま味わってみてください。
そして、その美味しさを料理にも活かしてみませんか?
今回は、発酵食大学のレシピの中から、手作り味噌のコクとうま味を存分に楽しめるおすすめメニューをピックアップしました!
- 塩麹と味噌で白菜の和風クリーム煮:味噌と乳製品は相性抜群!とろとろの白菜とクリームのコクに、味噌が奥深い旨みをプラスしてくれます。寒い日にぴったりの一品です。
- 塩麹で豆腐の味噌麹漬け:豆腐を味噌と塩麹に漬け込むだけで、まるでチーズのようなねっとり濃厚な味わいに!お酒のおつまみや、ご飯のお供に最高ですよ。
- 酒粕でじゃがいもとコーンの洋風味噌汁:いつものお味噌汁に酒粕をプラス。コーンの甘みと酒粕の風味が合わさって、まるでポタージュのようなリッチな味わいに変身します。
- 甘酒できのこの鶏そぼろ:お砂糖を使わず、甘酒の優しい甘みで仕上げた鶏そぼろです。手作り味噌のお味噌汁と一緒に、発酵づくしの献立を楽しんでみてはいかがでしょうか?
- 味噌キーマカレー:カレーの隠し味に味噌を使うと、驚くほどコクが出ます。煮込み時間が短くても深みのある味になるのは、発酵調味料ならではの魔法ですね。
手作り味噌の魅力は、そのまま味わうのはもちろん、料理に使ったときの奥深いコクと香りです。
愛情を込めて育てたお味噌で作れば、いつものごはんがさらに特別なものになるはず。
ぜひ、完成したお味噌でいろいろなアレンジを楽しんでみてくださいね!
このレシピの作成者(考案・監修)

発酵食大学レシピ開発チーム
(発酵食エキスパート在籍)
レシピ制作において大切にしていること
2013年から発酵食品のレシピ制作に関わっている発酵食大学の講師やスタッフが、「簡単で美味しくて、ヘルシー」をモットーに制作しています。
スーパーで気軽に手に入る食材を使い、忙しくても誰でも手軽に作ることができるレシピを心がけているので、日々のご飯づくりに参考にしていただけたら嬉しいです。
食物繊維と発酵食品を毎日コツコツ取り入れて「毎日菌トレ!」を目指しましょう。
発酵食大学のレシピ本
『発酵食大学の旨うまレシピ』がKADOKAWAから出版されています。毎日の料理が面倒な人、時間がない人こそ作ってほしい発酵の力を生かした、ヘルシーなレシピを紹介。








