
今回は、かつお節や昆布から出たあとのだしがらと、だしパックの中身を使ったふりかけの作り方をご紹介します。
普段、YouTubeやInstagram、レシピページ用の撮影で調理をしていると、出汁を取る機会がよくあります。試作を重ねるとかつお節も昆布もだしパックも、気づけば何回分もの「だしがら」が出てしまいます。
以前はそのまま捨てていましたが、出汁を取り終えた後の昆布やかつお節は、うま味の大半は出し切っているとはいえ、まだ繊維や風味はしっかり残っています。それを毎回ゴミ袋に入れるたび、なんだかもったいないな、と気持ちが引っかかっていました。
そこで始めたのが、だしパックを1つずつラップに包んで冷凍しておく方法です。使うたびに包んで冷凍庫へ。何回か分溜まったら、まとめてふりかけにする。これを続けるようになってから、調理で出ただしを捨てることがほとんどなくなりました。

今回ご紹介するのは、白だしを仕込んだときに出た昆布とかつお節のだしがら、そして味噌汁を作るたびに冷凍ストックしていただしパックを合わせて作った、昆布とかつおのだしがらふりかけです。特別な材料は使っていません。家庭にある調味料だけで、ご飯にもよく合う味に仕上がります。
毎月ライブ講座を開催しているほか、疑問や質問を講師に聞ける掲示板もあります。
だしがらを冷凍しておく習慣
だしパックを使ったあと、そのまま捨てるのはもったいないと感じたことがある方は多いと思います。ただ、1回分のだしがらだけではふりかけを作るには量が心もない。そこでおすすめしたいのが、使い終わっただしパックを1つずつラップでぴったりと包み、冷凍庫にストックしておく方法です。

味噌汁や煮物を作るたびに1つ、また1つと冷凍庫に加えていくと、数週間ほどで4〜5個分がまとまります。かつお節や昆布も同様に、使い終わったらラップに包んで冷凍しておけば、量が溜まったタイミングでまとめて調理できます。
冷凍する際は、水気を軽く絞ってから包むと、霜がつきにくく扱いやすくなります。保存期間の目安としては、風味の劣化を避けるため2〜3週間程度を目安に使い切るのがよいでしょう。

だしがらふりかけの作り方
今回は、出汁を取ったあとのかつお節と昆布のだしがらと、冷凍ストックしておいただしパックの中身を合わせて使います。どちらか一方だけでも作れますので、水気を絞ったもの100gをご用意ください。
調理時間
15分
材料(作りやすい分量)
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| だしがら(かつお節・昆布・だしパックの中身) | 100g(水気を絞ったもの) |
| 醤油 | 大さじ2 |
| 本みりん | 大さじ2 |
| 酢 | 小さじ1 |
| 白ごま | 大さじ2 |
| ごま油 | 小さじ2 |
※だしパックの中身を使う場合は、食塩が入っていないものを使ってください。食塩入りのだしパックだと、だしがら自体に塩分が残っているため、仕上がりが塩辛くなりすぎることがあります。
作り方

1.だしがらの水気をしっかりと絞る。昆布は水気を拭き取ります。
水分が残っていると乾かすのに時間がかかるため、力強く絞るのがポイントです。ここで水分をしっかり抜いておくと、後の乾煎りの時間が短縮でき、仕上がりのパラッとした食感にもつながります。

2.昆布や大きめのかつお節はまな板に広げ、包丁で細かくみじん切りにします。だしパックを使用している場合は、袋を破って中身を取り出します。
大きさの粒感を揃えることで、口当たりが良くなり、味も均一に染み込みます。

3.油をひいていないフライパンに、刻んだだしがらをほぐしながら広げて入れ、弱めの中火にかけます。

4.木べらや耐熱ゴムベラを使い、底からすくい上げてパラパラと散らすように混ぜながら3〜4分ほど煎ります。
全体がパラッとして湿り気が抜け、フライパンの底にくっつかなくなり、香ばしい香りが立ってきたら、から煎りは完了です。

5.火を弱火に落とし、醤油、本みりん、酢を回し入れます。弱火のまま全体に調味料が行き渡るよう素早く混ぜ合わせ、絶えず混ぜながら炒め煮にします。
酢を少量入れることで味が引き締まり、コクが出ます。酸味は加熱することで飛びます。調味料が煮詰まると焦げやすくなるため、フライパンのフチや底をかき混ぜ続け、汁気がほぼなくなるまでしっかりと煮詰めます。昆布の割合が多いときは、から煎りの時間を1〜2分長めにとると、独特のぬめりが気になりにくくなります。

6.フライパンの底に汁気が残らなくなったら、白ごまとごま油を加えます。

ごま油はお好みで加えてください。入れると香ばしい風味がプラスされますが、入れなくても十分美味しく仕上がります。刻んだ生姜を少量加えると爽やかな香りに、ピリ辛にしたい方は一味唐辛子を加えるのもおすすめです。

7.弱火のまま全体をサッと炒め合わせ、ごまを馴染ませるとともにごま油の風味が全体に行き渡ったら火を止めます。
粗熱が取れるとさらに味が馴染み、パラッと感がアップします。
作り方のポイント

- 密閉容器に入れて冷蔵庫で約1週間〜10日程が保存期間の目安です。使い切れない場合は冷凍保存がおすすめです。
- 保存容器に入れる際は、完全に冷めてから蓋をしてください。温かいうちに密閉すると容器内に水滴がつき、そこから傷みやすくなります。
- 甘めがお好み、子ども向けに甘めの味付けにしたい場合は、本みりんを少し増やして調整してください。甘みを抑えたい場合は本みりんの量を大さじ1程度に減らしても良いです。
- 七味唐辛子や刻んだ青のりを少量混ぜ込んだりすると、風味の違うふりかけとして楽しめます。
- だしパックの種類によっては塩分がやや強めに残っていることがあります。味見をしながら、醤油の量を少し控えて調整すると失敗しにくいです。
- 濃口醤油の代わりに薄口醤油を使うと、色味を控えめに仕上げられます。ただし塩分濃度が異なるため、置き換える場合は味見をしながら量を調整してください。
- ご飯に混ぜ込む場合は、水分をしっかり飛ばしておくと、べちゃっとせず仕上がります。
- 出来上がりの量は、だしがら100gに対しておおよそ90〜100g程度が目安です。水分の飛ばし具合によって多少上下します。
できあがったふりかけの使い方
できあがったふりかけは、昆布とかつお節の風味とうまみがしっかり効いていて、味付け自体はしっかりしているのに、後味はどこか優しい味わいになります。市販のふりかけとは違う、だしがらならではの香ばしさとコクがあって、これが今まで捨てていたものだったのかと、少しもったいない気持ちになるくらいの美味しさです。
甘めの味が好きな方は、本みりんを少し足すか、砂糖をひとつまみ加えると、まろやかな仕上がりになります。逆にさっぱりさせたい場合は酢を少し増やすのもおすすめです。醤油やみりんの配合、酢の量、ごまの量などは、そのときの好みでいくらでも調整できるので、自分好みの味に近づけていけるのが手作りふりかけの良いところだと思います。
ご飯にたっぷりかけて食べたい方は、調味料を少し控えめにして水分を減らすと、塩気を抑えたまま量を食べやすくなります。ただしその分、味が薄くなり水分も残りやすいため、日持ちは短くなります。多めに食べる用に作る場合は、数日で食べ切れる量だけ作るようにしてください。
混ぜご飯・おにぎりに

炊きたてのご飯に混ぜ込んで、おにぎりにするのがおすすめです。だしがらのうま味と醤油の香りがご飯全体に行き渡り、シンプルながら飽きのこない味に仕上がります。
分量の目安としては、ご飯100gに対してふりかけ12〜15g程度が、味のバランスが取りやすい配分です。多めに入れると塩気が強く感じられるので、まずは少なめに入れて味を見てから、お好みの塩加減に合わせて調整してみてください。
冷奴のトッピングに

冷奴にのせるのもおすすめの食べ方です。今回は自家製の白だしと、このふりかけを合わせて冷奴にかけました。豆腐の淡白な味わいに、だしがらふりかけの香ばしさと白だしのうま味が重なり、いつもの冷奴が少し違う一品になります。薬味を足さなくても十分に味が決まるので、忙しい日の副菜としても重宝します。
よくある質問(Q&A)

かつお節・昆布・だしパックの配合比率は決まっていますか?
決まった比率はありません。今回はそれぞれの分量がまちまちなまま合計100gとして作りましたが、手元にあるだしがらの種類や量に合わせて作って問題ありません。昆布の比率が多いと少し粘りのある食感になりやすいため、その場合は細かく刻む工程を丁寧に行うと食べやすくなります。
だしパックの中身が細かい粉状の場合、刻む工程は必要ですか?
だしパックの中身がもともと細かい場合は、刻む工程を省略して構いません。かつお節や昆布などサイズの大きい素材が混ざっている場合のみ、粒感を揃えるために刻んでください。
から煎りの時間はどのくらいが目安ですか?
だしがらの水分量やフライパンの厚みによって多少変わりますが、3〜4分を目安にしてください。表面がパラパラとして、フライパンにくっつかなくなり、香ばしい香りが立ってきた状態が目安です。焦げつきやすいので、火加減は弱めの中火を保ってください。
半量でも作れますか?
半量でもお作りいただけます。だしがら50gに対して、醤油・本みりんを大さじ1、酢を小さじ1/2、白ごまを大さじ1、ごま油を小さじ1を目安にしてください。少量で作る場合はフライパンで焦げやすくなるため、火加減はより弱めにし、こまめに混ぜながら仕上げてください。
だしパックのだしがらだけで作る場合、何パック分くらい必要ですか?
だしパックは商品によって1パックあたりの中身の重さが異なりますが、7g入りのものであれば6〜7パック程度、10g入りのものであれば4〜5パック程度が、水気を絞った状態で100gになる目安です。乾燥時の重さに水分を含んで膨らむ分、パックの数と出来上がりの重さは比例しないため、あくまで目安として捉え、実際に絞ってみて量を調整してください。
保存はどのくらいできますか?
密閉容器に入れて冷蔵庫で保存し、1週間程度を目安に食べ切ってください。水分をしっかり飛ばして仕上げることで、保存性が高まります。
冷凍しておいただしがらを使う場合、解凍は必要ですか?
冷凍しておいただしがらは、使う前に自然解凍するか、軽く水で洗って余分な塩分や油分を落としてから水気を絞ってください。凍ったまま刻むと均一に切りにくいため、解凍してから調理する方が作業がしやすくなります。
昆布のぬめりが気になります。対処法はありますか?
昆布は水分を含むと表面にぬめりが出やすい素材です。細かく刻んでから、から煎りの時間を少し長めにとって水分をしっかり飛ばすと、ぬめりが気になりにくくなります。刻む前に軽く湯通しして表面のぬめりを洗い流しておく方法もありますが、その場合はうま味も一緒に流れてしまうため、洗いすぎないよう注意してください。
味が濃く、塩辛く感じる場合はどう調整すればいいですか?
食塩入りのだしパックを使うと、だしがら自体に塩分が残っているため、仕上がりが塩辛くなりやすいです。次回作るときはできるだけ食塩不使用のだしパックを選んでみてください。すでに濃く仕上がってしまった場合は、味見をしながら醤油の量を大さじ1〜1.5程度に減らし、代わりに本みりんや酢の量を少し増やすと、塩気を抑えつつ味のバランスを整えやすくなります。
かつお節や昆布以外に、いりこ(煮干し)や宗田節のだしがらでも作れますか?
作れます。いりこや宗田節のだしがらは香りや味がやや強めに出るため、から煎りをやや短めにして、香りが飛びすぎないうちに調味料を加えるとバランスが取りやすくなります。素材によって仕上がりの香りが変わるので、いくつかの組み合わせを試してみるのもおすすめです。
パラパラにならず、しっとりした仕上がりになってしまいました。どうすればいいですか?
水分が残った状態で調味料を加えてしまうと、しっとりとした仕上がりになりやすいです。その場合は再度弱火にかけ、木べらで底からかき混ぜながらもう少し乾煎りしてみてください。ただし焦げやすくなるため、火から少し離した状態でこまめに混ぜながら様子を見るようにしてください。
冷凍せず、その日に出たわずかな量のだしがらだけでも作れますか?
作れますが、100gに満たない少量の場合は、調味料の分量を全体の重量に合わせて減らしてください。目安として、だしがらの重量に対して醤油・本みりんはそれぞれ2%程度、酢は1%程度を基準に調整すると、今回のレシピと近い味に仕上がります。
出来上がったふりかけは冷凍保存できますか?
可能です。密閉容器や保存袋に入れて冷凍すれば、1ヶ月程度を目安に保存できます。使うときは自然解凍するか、少量であれば凍ったまま料理に混ぜ込んでも問題ありません。
卵かけご飯やパスタにも使えますか?
使えます。卵かけご飯に少量加えると、削り節を足したような香りと塩気が加わります。パスタの場合は、オリーブオイルやバターと合わせた和風パスタの仕上げに振りかけると相性が良いです。
ちりめんじゃこや桜えびを加えてアレンジできますか?
アレンジ可能です。から煎りの工程でだしがらと一緒に加えて煎ると、香りが加わったふりかけになります。ちりめんじゃこは塩分を含むため、加える場合は醤油の量を少し減らして調整してください。
一度に作れる量に上限はありますか?
フライパンのサイズによって変わりますが、だしがらが重なるほど多く入れると火の通りが均一になりにくくなります。フライパンの底に薄く広がる程度の量を目安に、多く作りたい場合は2回に分けて煎ると仕上がりが揃いやすいです。
本みりんの代わりに、みりん風調味料を使ってもいいですか?
みりん風調味料でも作ることはできますが、本みりんを使う方がおすすめです。本みりんは発酵によって作られる調味料で、みりん風調味料とは製造方法が異なり、風味やコクにも違いがあります。だしがらのふりかけはシンプルな配合だからこそ、調味料そのものの味がそのまま仕上がりに出やすいので、できれば本みりんを使ってみてください。
おすすめの本みりん
和食の味付けに欠かせない本みりんは、コクと上品な甘みを引き出してくれる大切な調味料。おすすめは、金沢の老舗酒造・福光屋の純米本味醂「福みりん」。国産米と米麹だけでじっくり醸造されており、深いうま味ときれいな照りを与えてくれます。いつもの料理をワンランク上の味わいに仕上げたい方は、ぜひ試してみてください。発酵食・腸活エキスパートが教えるこのレシピのワンポイント

だしがらは、出汁を取り終えた時点で「使い終わったもの」として扱われがちですが、こうして手を加えると、もう一品のおかずやご飯のお供に生まれ変わります。普段かつおや昆布から出汁を取っている方はもちろん、家庭で味噌汁やお吸い物を作るたびにだしがらが出る方にも、試していただきたいレシピです。だしパックを1つずつラップに包んで冷凍しておくという小さな習慣から始めてみると、だしパックを1つずつラップに包んで冷凍しておくという小さな習慣から始めてみると、数回分のだしがらが自然と溜まっていきます。
だしがらには、出汁として抽出しきれなかった分のうま味成分に加えて、たんぱく質や食物繊維、ミネラル分の一部が残っていると言われています。かつお節にはたんぱく質、昆布には食物繊維やヨウ素などのミネラルが含まれるとされており、出汁を取った後もこうした成分の一部は素材の中に残っています。かつお節に含まれるイノシン酸と昆布に含まれるグルタミン酸は、組み合わせることでうま味が単体よりも強く感じられ、だしがら同士を合わせて作るこのふりかけも、その相乗効果を生かしやすい組み合わせです。そこに醤油や本みりんといった発酵調味料のうま味とコクが重なることで、香ばしさとうま味を両方楽しめる仕上がりになります。
作り方はとっても簡単で、味もしっかり美味しいので、だしがらが出たときにはぜひ一度作ってみてください。
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このレシピの作成者(考案・監修)

発酵食大学レシピ開発チーム
(発酵食エキスパート在籍)
レシピ制作において大切にしていること
2013年から発酵食品のレシピ制作に関わっている発酵食大学の講師やスタッフが、「簡単で美味しくて、ヘルシー」をモットーに制作しています。
スーパーで気軽に手に入る食材を使い、忙しくても誰でも手軽に作ることができるレシピを心がけているので、日々のご飯づくりに参考にしていただけたら嬉しいです。
食物繊維と発酵食品を毎日コツコツ取り入れて「毎日菌トレ!」を目指しましょう。
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