炊飯器で簡単!発酵あんこの作り方・レシピ【砂糖不使用で甘い】

このレシピの作者発酵食大学

炊飯器におまかせ!砂糖不使用の発酵あんこ。発酵あんこ(小豆麹)は、砂糖を一切使わずに、麹の力だけで甘さを引き出すヘルシーな発酵スイーツです。 作り方はとっても簡単。茹でた小豆と米麹を炊飯器に入れて保温するだけ!温度管理が難しそう…と思われるかもしれませんが、炊飯器の保温機能を使えば、誰でも手軽に失敗なく作ることができます。じっくりと熱が入ることで水分が飛び、あんこらしい濃厚な甘みとぽってり感が出るのも炊飯器ならではの魅力です。腸活やお子様のおやつにもぴったりな「魔法のあんこ」。ぜひご家庭の炊飯器で試してみてください。
炊飯器で作った発酵あんこ

材料  作りやすい分量人分

あずき(ゆでたもの) 500g
乾燥麹 200g
小さじ1
140ml
ヨーグルトメーカーで発酵あんこの作り方

調理手順

  1. 炊飯器の内釜に全ての材料を入れてよく混ぜ合わせる。
  2. 炊飯器のフタを開けたまま布巾をかぶせて、炊飯器の保温モードのスイッチを入れる。
  3. 2~3時間おきによく混ぜ合わせながら、8〜10時間発酵させる。

レシピのポイント

あずきは市販の無糖のゆであずきを使っています。
炊飯器のふたを完全に閉めないです。 フタを閉めると温度が上がりすぎる(70度以上になる)ことがあるため、開けたままにし、釜の上に濡れ布巾をかけておきます。
保温時間は8〜10時間が目安です。 途中で2〜3時間おきに、濡れ布巾を取り外して全体をかき混ぜてください。こうすることで温度ムラがなくなり、発酵が均一に進みます。 もし布巾が乾いていたら、再度濡らしてかけてください。
食べてみて甘くなっていれば完成です。粒感が気になる場合は、フードプロセッサーやブレンダーでペースト状にすると、より滑らかな口当たりになります。
麹の酵素は60度前後で最も働きます。70度を超えると甘くならず、50度以下だと酸味が出やすくなります。 心配な方は、調理用温度計で時々温度をチェックするのがおすすめです。
炊飯器(特にふたを開けておく方法)は水分が飛びやすいため、濡れ布巾は必須です。 できあがりがパサパサしている場合は、お湯を少し足して混ぜればしっとりと復活します。
生麹を使う場合は水の量を110〜120mlにしてください。
冷蔵庫で約1週間、冷凍庫で約1か月保存可能です。小分けにして冷凍しておくと、いつでも腸活おやつが楽しめます。
多めに作って冷凍保存もできますが、半量で作っても良いです。

発酵あんこのできあがり

乾燥小豆(生の豆)から茹でる場合

市販の無糖のゆであずきではなく、生の豆から茹でると風味も格別です。時間がある時はぜひチャレンジしてみてください。

今回のレシピ(ゆで小豆 500g分)を作るには、乾燥小豆:約200g〜220gを用意してください。

  1. あずきは水でさっと洗い、汚れを落とす。
  2. 鍋に小豆とたっぷりの水を入れ、沸騰させる。沸騰したらお湯を捨てる(これが渋抜きになります)。
  3. 再び鍋に小豆と新しい水を入れ、弱火〜中火でコトコトやわらかくなるまで煮る。常に小豆が水に浸かっているよう、水が減ったら足してください。
  4. 指で潰れる固さまで あずきを指で挟んで、軽い力で簡単にムニュッと潰れるくらい柔らかくなれば茹で上がりです。

ザルにあげて水気を切ったら、必ず水を加えた後60度以下(手で触れる熱さ)になるまで冷ましてください。熱々のまま麹を入れると酵素が死んでしまい、甘くなりません。

 

炊飯器で作る時の疑問と失敗しないコツ(Q&A)

炊飯器のフタは閉めてもいいですか?

基本的には「開けたまま」をおすすめします。一般的な炊飯器の保温温度は70度〜74度程度に設定されていることが多く、フタを完全に閉めると麹の酵素が死んでしまう(甘くならない)温度まで上がってしまいます。 必ずふたを開けたままにし、濡れ布巾をかけて温度を60度前後に保つようにしてください。「低温調理モード」や「甘酒モード」がある炊飯器の場合は、説明書に従ってフタを閉めてもOKです。

できあがりがパサパサして硬いです。失敗ですか?

失敗ではありません。水分を足せば美味しくなります。炊飯器(特にフタを開ける方法)は水分が蒸発しやすいため、ヨーグルトメーカーで作るより水分が飛び、かために仕上がることがあります。発酵の途中や完成後に、少し硬いなと感じたら60度程度のお湯を少し足して混ぜ合わせてください。しっとりとしたペースト状に戻ります。

全然甘くなりませんでした。なぜですか?

温度が高すぎ・低すぎた可能性があります。

  • 温度が高すぎた(酵素の死滅):保温中に温度が上がりすぎていませんか?酵素は70度を超えると死滅してしまい、それ以降どれだけ保温しても甘くなりません。
  • 温度が低すぎた(酵素の活動停止):逆に50度以下でも酵素は働きません。特に冬場は、フタを開けたままだと温度が下がりすぎてしまうことがあります。ぬるいと感じたら、一時的にふたを閉めて温め直すか、布巾を厚手にするなどして60度程度をキープしてください。
酸っぱい味がするのですが…

温度が低すぎた可能性があります。保温温度が50度以下になると、乳酸菌が活発になり酸味が出やすくなります。冬場などで室温が低い時は、炊飯器のフタを閉める時間を少し作ったり、布巾の上からさらにタオルをかけたりして、温度が下がらないように工夫してみてください。

乾燥小豆(生の豆)からでも作れますか?

はい、作れます。今回のレシピは手軽な「無糖ゆで小豆」を使っていますが、生の豆を柔らかく茹でてから作ることも可能です。その場合は、指で潰れるくらい柔らかく茹でることと、60度まで冷ましてから麹を入れることの2点を守れば、同じ手順で作ることができます。

保存期間はどれくらいですか?

冷蔵で約1週間、冷凍で約1か月です。清潔な容器に移して冷蔵庫で保存してください。一度に食べきれない場合は、1食分ずつラップに包むか、製氷皿に入れて冷凍保存するのが便利です。解凍してそのまま食べるのはもちろん、トーストに乗せたり、お湯で割って即席お汁粉にするのもおすすめです。

動画でも発酵あんこの作り方を解説しています

このレシピの作成者(考案・監修)


発酵食大学レシピ開発チーム
(発酵食エキスパート在籍)

レシピ制作において大切にしていること

2013年から発酵食品のレシピ制作に関わっている発酵食大学の講師やスタッフが、「簡単で美味しくて、ヘルシー」をモットーに制作しています。
スーパーで気軽に手に入る食材を使い、忙しくても誰でも手軽に作ることができるレシピを心がけているので、日々のご飯づくりに参考にしていただけたら嬉しいです。
食物繊維と発酵食品を毎日コツコツ取り入れて「毎日菌トレ!」を目指しましょう。

発酵食大学のレシピ本

発酵食大学の旨うまレシピ』がKADOKAWAから出版されています。毎日の料理が面倒な人、時間がない人こそ作ってほしい発酵の力を生かした、ヘルシーなレシピを紹介。

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